【英文パターン(1)】はじめの一歩
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はじめに
ここのところ、英文パターンを編みたいというご相談が増えてまいりました。
ネットが普及したおかげで、今まであまりなじみのなかった英文パターンの世界にも簡単にアクセスができるようになり、またその自由で魅力的な作品に挑戦してみたくなるのです。
日本には無いテクニックもふんだんに出てきますし、世界中のニッターさんが集う編み物専門のSNSでは素敵なパターンが無料で配布されています(もちろん有料のものもありますが)
せっかく編み物が趣味なのに、これを知らないのは勿体ないです。
しかしそこでネックとなるのは英文パターン!
なにやら難解な暗号の羅列のようなパターンは、日本の編み図に慣れた方であればあるほど最初のハードルは高く感じます。
そういう私も30数年間、日本の編み図しか見たことがなかったので、英文パターンへの恐怖心というかアレルギー反応は強かったのを覚えています。
英文パターンの世界を知ってからも数年間は眺めているだけで、実際に手を動かすことはありませんでした。
そんな私がどうしても編みたいパターンに出会ってしまい、一念発起して英文パターンに取り組んだのが4年ほど前。
以降、すっかり英文パターンの合理的で柔軟性のある世界観にハマってしまい、生徒様にも積極的におすすめしています。
どの生徒様も編むことには慣れていらっしゃる方ばかりなのですが、編み図ではなく英語で書いてあるという最初のハードルを越えることが一番のネックでした。
そしてそれは私も同じでした。
今はとても親切で丁寧なWebページがたくさんあります。
ちょっと調べてみたら大体のことは解決できます。
なにも私がおせっかいしなくても・・・とも思うのですが、実際にレッスンで進めている要領で記事をまとめておいたら、これから英文パターンに触れる方のお役にたてることがあるのではと思いたち、Tipsのコーナーで【英文パターン】シリーズをまとめていくことにしました。
これは本当に本当の初歩の一歩の方向けです。
日本の編み図に慣れた方はもちろん、これから編み物を始めたいという方にも「英文パターンは意外に単純?」と思ってもらえるように心がけたいと思います。
そして、一人でも多くの方に興味を持っていただけると嬉しいです。
前置きが長くなりましたが、そういうわけで1回目の今回は『はじめの一歩』編。
基礎知識として知っておいたほうが良いことをまとめます。
英文パターンは英語であって英語ではない
「とにかく英語と聞いただけで熱が出る!」とか「人生の中で英語だけは絶対に避けて通りたい!」という方は多いと思います。(笑)
でも安心してください。英文パターンは英語ではありますが、英語ではないのです。
単語や注釈として英語が使われているので、まったく英語がわからないといわれてしまうと困るのですが、だからと言って過去完了とか仮定法とか、高校時代に苦しめられたアレコレはまったく必要ありません。
感覚的に中1レベルの英語力で乗り切れます。
日本語ができる方が全員日本の編み図が読めるわけではないですよね。
それと同じです。
英語ができる人でも英文パターンのことを知らなければ読めません。
なので、英語が苦手だとか英語が嫌いだとかいうことは全然ハンデではありません。
英文パターンの中では英語は単なる記号です!
日本の編み図を覚えるときに[―]は裏編みと覚えましたね。
それと同じように[p]という記号は裏編みだ!と覚えれば良いだけです。
まず第1回目はこの記号を覚えておいてください。
CO=cast on=作り目
k=knit=表編み
p=purl=裏編み
BO=bind off=伏目(厳密には伏目と言い切ってしまってはいけないのですが、とりあえずまずは編地を終わらせるという意味です)
sts=stitches=目数
Row=段数
COとBOに関しては、それだけで1冊の本ができるほどたくさんの方法があります。
その種類の多さは日本の編み方よりも数が多く、さまざまな編地にあったCO、BOの方法があります。
最初にここでいろいろ考えてしまうと先に進みませんので、まずは特に記載のない限りCOは「指でかける作り目」、BOは「伏目」で大丈夫です。
文章に書いてある順に書いてある通りに編む
英文パターンは1行で1段です。
書いてある通りに編み進めていきます。
肝心なのは、1段の目数がきちんとあっていることです。
パターンでは終わっているはずなのに、針にまだ目が残っている!
または、パターンはまだ続くのに針に目がない!
ということになってしまうと残念ながら間違いがどこかにあります。
そもそも最初の作り目の数が違っていたか、数え方が間違っていたか、編み方が間違っていたか、のいずれかです。
まずは段の終わりで目数があっているかどうか確認しましょう。
例えば
CO 6sts
Row1: k2, p2, k2
というパターンの場合、6目作り目したあと1段目は表編み2目、裏編み2目、表編み2目。
という意味です。
数字は目数を表します。k2は表編みを2目ということです。
同じ編み目が続くときはこのようにカンマで区切ってまとめて書かれていますので、編むときも区切りながら進めていくと編みやすいと思います。
また、編み図と大きく違うところが『書かれた通りに編む』ということ。
往復編みの編み図は裏から帰ってくる偶数段は編み図の記号と逆に読みます。
これが編み図のややこしいところです。
しかし、英文パターンは単純に書かれた通りに編めば良いのです。
裏から帰ってくる段はそもそもそのように書かれているので、いちいち反対から考えなくても大丈夫です。
編み図に慣れた方はここで余計なことを考えてしまいますが、英文パターンに関しては書かれたとおりに編んでください。
これだけでも随分楽になりますね。
最初の一歩はこれで終了です。
とっかかりがわからないまま食わず嫌いだった方には、ハードルを一つ飛び越えた感じだと思います。
このペースで小さなハードルを徐々に超えて行きましょう!
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