編み物の資格って取った方が良いですか?
レッスンをしていてよく聞かれる質問があります。
「編み物の資格って取ったほうが良いですか?」
これについては正直いって本当に何とも言えません。
というかその人によります!
ちなみに私のことをお話しすると
私はかぎ針編み・棒針編み指導員免状までは取得しましたが、
准師範・師範の免状を取るのはやめました。
まずはじめに。
編み物を教えるのに資格はいりません。
医師や弁護士のように資格がなければできない仕事ではないのです。
実際、お免状をまったく持っていなくても手編みを教えている方もいます。
そもそもこの免状だって国家資格ではなく、一協会のものですから。
私がなぜ指導員までの免状を取ったのかというと
20年以上完全に自己流で編んでいて
自分のものを編むのはなんの支障もなかったのですが
「手編みの先生をやりたい!」と思ったときに
自信をもっていろいろなことを根拠をもって説明できるかな?
と考え、ちょっと自信がなかったものですから
ちゃんと一から勉強しようと決心して、かぎ針編み&棒針編みを入門→講師→指導員と進むことにしました。
(これ、古い教科書です。今は協会名も変わりました)
私としては本当に最初から勉強して良かったと思います。
思い込みとか自己流で編んでいて、実際に間違っていたり、きちんと根拠がはっきりしたことがたくさんありましたので
いままでやってきた経験に知識がプラスされてやっと手編みが自分のものになったと実感しています。
半面、課題に追われて時間やお金や精神的なものの負担も大きかったと思います。
ちなみに私はヴォーグ学園には通っておりません。
学園の進度はとても早く、提出期限もハードです。
せっかく学ぶのなら時間に追われずじっくり自分の納得いくまでやりたかったので、
個人的に師範の先生についてものすごく時間をかけて
そのかわりすべてのページを納得いくまで学んで免状を取りました。
特に指導員過程ではじっくり学んでよかったと思っています。
編んだ作品数も多く、製図についても教科書以上のことを教えてもらいました。
なぜそこまでやったのかというと、単純に手編みが楽しかったというのと、
マニアックな性格なので、目の前のことをちゃんと極めたかったんですね。
准師範・師範と進むつもりでいたのですが
指導員が終わった時点で、私の求めているのはこういうのじゃないな・・・と突然気がついてしまったのです(笑)
たしかに免状のお勉強はためになりましたが、心からワクワク楽しめるものではありませんでした。
私の場合、免状が絶対に欲しいというわけでもなく、絶対に免状がなければいけない必要性もなかったのですっぱりやめました。
その後は私のレッスンのキャッチフレーズでもある
『人生を豊かにする手編み』を大切にしながら
プライベートでじっくりお付き合いしながら
それぞれのペースで手編みを楽しんでいただける時間を提供することにいたしました。
私自身がこういう経歴ですので、免状を取ることをお勧めしたりいたしません。
特に、ただ免状を取ることで安心したいとか、
免状を取れば稼げるかもとお思いの方にはお勧めしません。
「編み物の先生になりたい」という方だけには、下手な勉強をするよりも効率的なのでお勧めします。
自分の技術や知識の保証にもなりますから、免状はあったほうがよろしいかと思います。
ただ、免状を取ったからといって仕事になるとか、生徒様が集まるとか、お金が稼げるとか、
そんな魔法のようなことはありません。
それに今は海外パターンなどの情報もたくさんありますし
手編みにも多様性が求められます。
免状を取ったから安心というわけでもなく、新しいものもどんどん出てきます。
どなたにとっても、自分の価値観に合ったものしか続かないので
もし興味があるならちょっとやってみても良いかもしれませんが
無理にやらなければならないものでもないし
収入の保証になるものでもありません
それと、『入門編』は初心者向けではありません!
大変な量の課題を短期間でこなさなくてはならないので
ある程度自己流でも編むことができて、なおかつ一生懸命やりたい方向けです。
これから針の持ち方を練習するとか、編地が安定しないとか
編むスピードがとても遅いとかいう方には向いていません。
入門編を始めたのは良かったけれど、課題提出が全然間に合わず、
教科書に書いてあることも理解できないまま時間に追われている方が多いです。
そういう方は免状にはこだわらずに、楽しく好きなものをご自分のペースで編むレッスンのほうが向いているのではと思います。
「いえ。それでもがんばります!」という方もいらっしゃいますし、
実際そのくらいの気合があったほうが良いのです。
でも、手編みは精神的に追い詰められてやるものでもありませんのでほどほどにね。
私のレッスンは、手編みで豊かな時間を楽しんでいただき
創作の達成感を楽しんでいただくレッスンです。
その過程で基本的なテクニックや製図のテクニックも使うこともあります。
「そうはいっても、師範の先生でなきゃできないこともあるでしょう?」という方は
師範の先生をお探しになってください。
長々と書きましたが
ニーズに合ったところで
ニーズに合ったレッスンを!
ということに尽きます。
SowakaYarnWorksの公式LINEができました!
レッスンについて、ワークショップについて、毛糸について
ブログに書けない話題など(笑)
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